CodeIgniter ユーザガイド 日本語版 Version 2.0.3


URL ヘルパー

URL ヘルパーのファイルには、URL を処理するのを支援する関数が含まれます。

ヘルパーのロード

このヘルパーは次のコードでロードできます:

$this->load->helper('url');

次の関数が利用可能です:

site_url()

設定ファイルで指定されているサイトの URL を返します。 index.php ファイル (または、設定ファイルで設定しているユーザサイトの index_page ) が URL に追加され、この関数に渡された URI セグメントと設定ファイルで指定された url_suffix が追加されます。

ローカルの(サイト内の) URL を生成する必要がある時は、いつもこの関数を使うようおすすめします。 この関数を使うと、URL が変更になった時でも、移植性が高まります。

オプションで、セグメントを文字列または配列としてこの関数に渡すことができます。下記は文字列での例です:

echo site_url("news/local/123");

上の例では、次のようなものが返されます: http://example.com/index.php/news/local/123

次は、配列でセグメントを渡す例です:

$segments = array('news', 'local', '123');

echo site_url($segments);

base_url()

設定ファイルで指定されているサイトのベース URL を返します。例:

echo base_url();

この関数は index_page がないことと、また、url_suffix が追加されること以外は site_url() と同じ結果を返します。

また site_url() のように、セグメントを文字列または配列として、この関数に渡すことができます。下記は文字列での例です:

echo base_url("blog/post/123");

上の例では、次のようなものが返されます: http://example.com/blog/post/123

この関数は site_url() とは違い、画像やスタイルシートなどのファイルへの文字列を渡すことができるのが便利です。例:

echo base_url("images/icons/edit.png");

上の例では、次のようなものが返されます: http://example.com/images/icons/edit.png

current_url()

現在表示されているページの完全な URL (セグメントを含む) を返します。

uri_string()

この関数が呼び出されたページの URI セグメントを返します。たとえば、URL が以下のようなものであれば:

http://some-site.com/blog/comments/123

この関数は次のような値を返します:

/blog/comments/123

index_page()

設定ファイルで指定されているサイトの "index" ページを返します。例:

echo index_page();

anchor()

サイトの URL にもとづいて、標準の HTML アンカーリンクを生成します:

<a href="http://example.com">Click Here</a>

このコードには、3つのオプションの引数があります:

anchor(uri segments, text, attributes)

第1引数は、URL に追加したいセグメントを指定します。 上の site_url() 関数のように、文字列または、配列でセグメントを指定します。

Note: アプリケーション内部のリンクを生成するときは、ベースURL (http://...) を含まないようにしてください。 設定ファイルで指定されている情報から、ベース URL は自動的に追加されます。URL に追加したい URI セグメントだけを含めるようにしてください。

第2引数は、リンクに指定したいテキストになります。空のままにしておくと、URL が使用されます。

第3引数はリンクタグに追加したい属性のリストを指定できます。属性は、文字列または、連想配列で指定します。

いくつか例を挙げます:

echo anchor('news/local/123', 'ニュース', 'title="ニュースタイトル"');

上のコードは次の HTML を生成します: <a href="http://example.com/index.php/news/local/123" title="ニュースタイトル">ニュース</a>

echo anchor('news/local/123', 'ニュース', array('title' => 'ベストニュース!'));

上のコードは次の HTML を生成します: <a href="http://example.com/index.php/news/local/123" title="べストニュース!">ニュース</a>

anchor_popup()

新しいウィンドで URL を開くこと以外は、anchor() 関数とほとんど同じです。 ウィンドウの開き方をコントロールするために、JavaScript の window オブジェクトの属性(プロパティ)を第3引数で指定できます。 第3引数が設定されていない場合は、ユーザのブラウザの設定により新しいウィンドウを開きます。 下記は、属性を指定する場合の例です:

$atts = array(
'width' => '800',
'height' => '600',
'scrollbars' => 'yes',
'status' => 'yes',
'resizable' => 'yes',
'screenx' => '0',
'screeny' => '0'
);

echo anchor_popup('news/local/123', 'Click Me!', $atts);

Note: 上の属性は、この関数の初期値になりますので、これと異なる値にしたい箇所を設定するだけで構いません。 すべての属性に初期値を使用する場合は、単に第3引数に空の配列を渡してください:

echo anchor_popup('news/local/123', 'Click Me!', array());

mailto()

標準の HTML メールリンクを作成します。使用例:

echo mailto('me@my-site.com', 'コンタクトするにはここをクリック');

上の anchor() 関数のように、第3引数で属性を指定できます。

safe_mailto()

この関数は、スパムロボットにメールアドレスが収集されてしまうのを防ぐため、メールアドレスのリンクを JavaScript で書き出すために、 序数を使った難読化バージョンの mailto タグを書き出します。この点を除いて、上の関数と同じです。

auto_link()

自動で、文字列に含まれる URL とメールアドレスをリンクに変換します。例:

$string = auto_link($string);

第2引数は、URL とメールアドレスのどちらを変換するか、あるいは両方を変換するかを指定します。 指定しない場合、デフォルトでは両方を変換するようになっています。Email リンクは上にあるように safe_mailto() を使ってエンコードされます。

URL のみを変換する場合は:

$string = auto_link($string, 'url');

メールアドレスのみを変換する場合は:

$string = auto_link($string, 'email');

第3引数は、リンクを新しいウィンドウで開くかどうかを指定します。値は、TRUE または FALSE (ブール値) になります:

$string = auto_link($string, 'both', TRUE);

url_title()

入力として文字列をとり、人間にわかりやすい URL 文字列を生成します。 これはたとえば、ブログを作成していたとして、その中で記事のタイトルを URL に使いたいときなどに役立ちます。例:

$title = "What's wrong with CSS?";

$url_title = url_title($title);

// 次のコードを生成します: Whats-wrong-with-CSS

第2引数で、単語の区切りを決めます。初期状態では、ダッシュ ( "-" ) が使用されます。次のオプションが選べます: dash または underscore:

$title = "What's wrong with CSS?";

$url_title = url_title($title, 'underscore');

// 次のコードを生成します: Whats_wrong_with_CSS

第3引数で、文字列を強制的に小文字に変換するかどうかを決めます。デフォルトでは変換されません。次のオプション (ブール値) が選べます: TRUE/FALSE:

$title = "What's wrong with CSS?";

$url_title = url_title($title, 'underscore', TRUE);

// 次のコードを生成します: whats_wrong_with_css

prep_url()

この関数は、与えられた URL の文字列にスキーマがない場合に http:// を追加します。次のように URL の文字列を渡します:

$url = "example.com";

$url = prep_url($url);

redirect()

指定した URI に対して "ヘッダ リダイレクト" します。フル URL (http://...) を指定しても生成されますが、 ローカルのリンクなら単にコントローラのセグメントから指定します。URL は設定ファイルの値を元に生成されます。

オプションの第2引数で "location" (デフォルト) を使う方法か "refresh" を使う方法かを選べます。Location は高速ですが、Windows サーバでは時々問題を起こします。オプションの第3引数では送りたい HTTP Response Code を指定することができます。 たとえば検索エンジンが起こした301リダイレクトを送ることができます。デフォルトの Response Code は302です。第3引数は "location" だけで使え、"refresh" では使えません。例です:

if ($logged_in == FALSE)
{
redirect('/login/form/', 'refresh');
}

// 301リダイレクトの場合
redirect('/article/13', 'location', 301);

Note: この関数はサーバのヘッダを利用するので、動作させるにはブラウザに何かを出力する前に、この関数を使う必要があります。
Note: とても細かいヘッダのコントロールを行う場合は、 出力クラスの set_header() メソッドを使うべきです。